みなさんは味噌や納豆、つけもの、お酒など、これらに共通する自然のプロセスをご存知ですか?
それは「発酵」です。
ふだんの生活で私たちは、この不思議で美味しい変化「発酵」の効果をえています。
この記事では、発酵の基本から、その長い歴史、そして私たちの生活に彩りを添える発酵食品について紹介します。
一緒に発酵について深く知りましょう。
発酵とは?
発酵とは微生物が食品内の糖を分解することでおこる現象です。
発酵することで新たな風味、香りがうまれ、さらに長期保存しやすくなります。
発酵という化学反応は、お酒やパン、漬物や保存食、乳製品の生産になくてはならないものです。
発酵の歴史と文化
食の進化と共に発酵は人類と歩んできました。
古代エジプトのビール、日本の納豆、ヨーロッパのチーズなどは発酵がつくりました。
発酵により食材はその地域の気候や文化に合った保存食へと進化し、各地の伝統や習慣に彩りを加えてきました。
世界で一番古いとされる発酵食品を特定するのは難しいですが、発酵食品の歴史は非常に古く、人類が農業を始めた約10,000年前からあったようです。
たとえばビールの起源は古代メソポタミア時代(現在のイラクにあたる地域)にあり、紀元前4000年頃とも言われています。
またワインの製造も古代エジプトやジョージア(旧ソビエト連邦)地域で行われていたとされ、これも紀元前6000年から紀元前4000年頃の可能性があります。
さらに、中国においては紀元前7000年頃に米、蜂蜜、そして果物を発酵させた飲料が作られていたという結果もあります。
食品で言えばチーズの製造も古く、紀元前6000年頃から羊の乳が発酵していた証拠があります。
発酵食品は保存性を高め、食品の安全性を向上させるために発展してきました。
そして発酵させることで風味を楽しむために、人類は微生物の活動を利用してきたのでしょう。
日本の発酵食品について
日本でも発酵食品の歴史は非常に古く、その起源について明確な記録は少ないですが、一部の発酵食品については古代から存在していたとされています。
醤油やみそ、お酒は起源が古く、奈良時代(710年〜794年)とされていますが、それ以前からあったようです。
お酒は古墳時代(3世紀〜7世紀)の遺跡に、その証拠があります。
日本最古の歴史書とされる『古事記』(712年完成)や『日本書紀』(720年完成)にも、お酒は登場しています。
納豆も平安時代(794年〜1185年)の文献にあり、鎌倉時代(1185年〜1333年)頃には一般的な食品として広まっていたようです。
発酵食品は日本の気候や稲作文化と深く関わり、地方独自の製法や食文化を発展させてきました。
発酵の科学
発酵は微生物の働きによってうまれます。
乳酸菌、酵母菌などは、食材を発酵させる過程で栄養価を高め、食品の消化を助ける有益なモノを生みだします。
菌というと雑菌やバイ菌といって遠ざけがちですが、菌なしに人間、それ以外の生物も存在できないわけです。
これらの微生物活動をもっと理解し、健康に良い食品を生活にとりいれたいものです。
発酵食品の健康効果
発酵食品は腸内のバランスを整え、免疫力の向上が期待できます。
また、健康のために必要なビタミンやミネラルを自然の形で摂取でき、美容と健康に気をつかうワタシたちには欠かせないものです。
生活に発酵を取りいれよう
発酵食品を自宅で手作りするのは意外と簡単です。
まずは浅漬けを手作りすることからはじめてみましょう。
なれてくれば、ぬか漬けや味噌、ピクルス、酵素ドリンクなどを手作りすると面白いです。
発酵を通じて菌や食べ物について深く知り、食生活を豊かにしていきましょう。
発酵とは、ただの化学反応ではなく、文化と伝統、科学と健康、そして楽しみを織り交ぜた自然のプロセスです。
この不思議な「魔法」は私たちの食生活に新たな風味、そして喜びをプラスしてくます。
ひふみの通販
日土水むらを運営する、福岡古賀市のオーガニック広場ひふみでも様々な商品を用意しています。あなたの生活にあった発酵食品をさがしてみてください。
コメント